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若い男性の6人に1人が性感染症に

2004/09/22(水) / 一般

若い男性の6人に1人が性感染症にかかっているという深刻な実態が明らかになった。札幌医大の塚本泰司教授(泌尿器科)が札幌市内の大学生ら若く健康な男性100人を対象に性感染症の調査をしたところ、16人がクラミジアなどにかかっていたことが判明したもの。いずれも発症しておらず、自覚症状はなかったが、自覚のないまま感染を広めていた可能性が高く、若い世代の性感染症を防ぐため、早急な対策が求められそうだ。

全国で60〜70万人と推計される性感染症患者。特に若年層の感染が深刻化する中、それを証明する研究結果が出た。

塚本教授が調査した100人の男性の平均年齢は22歳。感染していた16人は、6人がクラミジア、12人がウイルスの型によってがんなどの原因になるヒトパピローマウイルス(HPV)。うち2人はこの2つに重複感染していた。調査は02年秋に実施し、今年にかけてまとめた。

塚本教授は「性感染症の予防ができなければエイズも予防できない。性交渉すれば性感染症にかかることを、学校教育の場できちんと教えるべきだ」と話している。

塚本教授の調査に厚生労働省も注目。中でも自覚症状のないことを重要視しており、今後も調査を続け、無症候感染の実態把握を目指す。

渋谷をはじめ、東京の繁華街で日常的に遊ぶ女子高生ら、10代から20代の男女の5割が性感染症に感染しているともいわれる。特に今回の調査でも感染者がいたクラミジアは92年に1番多い性感染症になった。厚生労働省研究班の調査では、人口10万人あたりの感染率は男性が150人、女性が284人となっている。

専門医の多くが恐れるのは、クラミジアがエイズウイルス(HIV)感染の可能性を高めること。クラミジアで粘膜が傷つくと、HIV感染の危険性は格段に高まるという研究報告がされている。

一方、HPVは主に性交渉で感染し、良性、悪性のタイプがある。自然に治るケースも多いが、悪性の場合は、男性なら陰茎がん、女性なら子宮頚(けい)がんを発症する可能性がある。

≪かゆみや排尿の違和感が初期症状≫クラミジアの初期症状について、宮本町中央診療所(川崎市)の尾上泰彦院長は、男性の場合「尿道がかゆい、排尿の際に違和感がある、乳白色の分泌物が出る」と指摘する。ただ症状が出るのは約半分で、知らないうちに性交渉をした相手にうつしてしまうケースも多いという。女性はおりものの増加、下腹部の痛みがある。

HPVは「陰茎の外側などにいぼができる」と山王メディカルプラザ女性腫瘍(しゅよう)内分泌センター(東京都港区)の片瀬功芳医師。潜伏期間は2週間から3カ月とばらつきがあり、半年潜伏していることもある。

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